雪の降る前

そしてまたいつのまにか —

平成27年 北海道合唱コンクール高校の部

9月20日、旭川で行われた北海道合唱コンクール・高校の部を聞いた。(高校A後半から)各校の感想は後に書くとして(早く感想を読みたい!という方は飛ばしてどうぞ)。 気になったのは、【課題曲を端緒とするプログラムの構築】をどう考えているかという…

こまくさOB合唱団演奏会【その2 現役ステージ】

【第2ステージ:混声合唱のための「十字架上のキリストの最後の言葉」千原英喜】 昨年の3月に初演されたばかりのこの曲。 この日のこまくさ現役は総勢約90人。 ||||||||||||||||| これまで自ブログで、他の大学合唱団のことをいくつか、自分の文章で書い…

こまくさOB合唱団演奏会【その1】

同志社混声合唱団こまくさの創立45周年を記念して、こまくさの卒業生の 幅広い年代からなる「こまくさOB合唱団」の初の演奏会が10月26日、 京都烏丸今出川は同志社大学の学内に位置する 寒梅館ハーディーホールにて開かれた。 【第1ステージ】混声…

再開にあたり

この2014年10月、自分にとって大きな出来事が2つあった。1つは、 10月5日の北海道合唱コンクール。もう1つは、 10月26日に京都で行われた、大学の先輩後輩達=京都の仲間たちによる、 新しい合唱団の演奏会である。 今回のコンクールはずっ…

人間の顔 から 雪の夜 へ

近年福島の中学の合唱団が、プーランクで素晴らしい演奏をしており、 まして今年は「人間の顔」にトライしている、と聞いて心が動いた。 以下は、所属する合唱団で2年前、プーランクの「ある雪の夜」を演奏したときに 書いた文章からの抜粋をメインに加筆し…

岩間芳樹氏のこと

1930(昭和4)年、静岡県清水市生まれ・福島育ち — 1999(平成11)年6月13日没※ 戦後の放送界の黎明期、ラジオドラマから脚本の執筆を開始。当時は早稲田大学在学中、 それから最晩年に至るまでラジオ・テレビや映画などの現場で、ドラマを書き続けた。 合唱…

THREE in Sapporo 感想

THREE in Sapporo コンサートは、日本・シンガポール・フィリピンの3人の指揮者による開会宣言= “平和宣言”で幕を開けた。 《 Sing, Choirs of the World (歌え、世界の合唱団よ)》で始まるこのメッセージには、 《火の燃えさかるところに歌声の雨を降ら…

平成24年 北海道合唱コンクール(下)

【職場】 札幌市役所声友会(混声34名) 課題曲G2のハウエルズ、自由曲LAUDATE(K.Nystedt)とも、まだ消化不良か。Bustoに入ってようやくこなれた感じ。確かに金賞、だがこのままでは全国では厳しい。昨年は全国大会金賞の団体だけれども。当然ご本人たちも…

平成24年 北海道合唱コンクール(上)

【一般A】 ウィスティリアアンサンブル(女声18名) 鈴のように良く鳴る。課題曲のWeelksはしっとりと。自由曲「獅子の子幻想」は、鈴木輝昭のウェットな部分が前面に出る。自分の固定概念か、この曲がこの団に合っているとは思えないが。ヨーロッパ的なア…

トラピスト修道院に入ってみた

復活祭も過ぎしばらく経った4月30日(月・祝)、前から望んでいた渡島当別の「灯台の聖母 トラピスト修道院」の内部見学に行ってきた。 通常、駐車場から短い坂を上った所の「正門」までは、誰でも行くことができる。 正門は飾りの付いた格子扉で閉ざされ…

東京工業大学コールクライネス

〈東工大コールクライネスのコンクール演奏曲の系譜〉 近年のコンクール大学部門で盤石といって良い安定感を見せている東京工業大学混声合唱団コールクライネス。 その基盤を作るのに重要な役割を果たされたのは、1995年まで顧問を務められた加藤磐郎先生。 …

九大混声合唱団

先日、東北福祉大学のシューマンについて書いたとき、 2年前の全日本コンクール札幌大会で彼のミサ「Gloria」を演奏していた もうひとつの団体について、 「シューマンという作曲家をどう見たのだろう?」と疑問を呈したことを述べた。 実はその団体が、こ…

札幌市民会館 − バーンスタインの事など

2007年春ころのある日、大通公園に面するデパートの上階でランチをしていたら、解体中の札幌市民会館が目に入ってきた。工事は覆いがかけられ会館のそばに近づいても中の様子は見えないのだが、その日そのレストランからは角度的にぴったりで、ホールの…

シューマンのこと – 東北福祉大学混声合唱団その2

前項につづき、今度は東北福祉大学の自由曲について。 シューマンは、2年前の全国大会でも自由曲として彼らは演奏しており。 その時の会場で記した感想メモを見返すと、 「自分の現役時代以来、久しぶりに聞いたが洗練されて上手になっている」 「シューマ…

札幌大谷短大輪声会と宍戸悟郎先生

高校時代、地元では生で聞く機会がなかったので、実際に輪声会の演奏を肌で感じることが できたのは1990年、地元札幌での全国大会(北海道厚生年金会館)。 この大会で10年ぶりの金賞を獲得した札幌大谷輪声会は、力強かった。課題曲のデュリュフレ (…

金城学院グリークラブ

「さまざまな個性ある響きをよくひとつにまとめている」と全国大会当日の会場メモに書いている。 その、ハーモニーが「溶け合う」感じが今年の金城学院グリーの特徴といえるだろうか。かつての 大谷短大輪声会がそうだった(輪声会については別記します)。…

東北福祉大学混声合唱団

被災地のこと、震災のこと と何でも結びつけて考えるのは、 被災地の人たちにとっては、いつまでも続けられると迷惑かもしれない。 だけど、あの日からのこと を想像してもしきれていない、 現場を見ていない、本当のことを1%も理解していない人間にとって…

はじめに

サカナクションの意欲的なアルバム「DocumentaLy」から、 ネット社会の現代を表現した曲 “エンドレス” が話題を呼んでいる。 このアルバムにもう1曲、この時代を捉えた曲 “years” がある。 years でvo.山口一郎は 「この先に待ち受けてる時代の泥が」 「僕…